よくある相談

相手から提示された離婚条件,書面にすることを求められた場合に注意することは?

後でやり直しをするハードルはなり高いです

 別に無理に離婚をする必要もなく,ご家族への影響その他を考えて,離婚をするかどうか・仮にするならば,どのような条件面にするかを考える必要があります。決めなくてもいいですし,決めるのもありです。ただ,決めるならば,その内容がどういったものか・後になって変更をするのがかなりハードルが高い点は頭に入れておく必要があります。

 ここでいうハードルが高いのは,特に公正証書で取り決めた場合にはかなり難易度が高いものになります。公証人への連絡や内容を事前に準備をするのを相手方が行っている場合,提示された内容を吟味するだけですが,ここでは吟味をする「機会」があるはずであったという点が重要です。ケースによっては様々な事情(人間関係を含めて)によっては提示した内容をそのまま飲まざるを得ない場合もあるかもしれません。ただ,よほど脅迫する行為が存在する・心身の状況から見て通常の判断が難しい場合を除き,きちんと吟味できたはずと一般的に言える場合には,後で内容を吟味できなかったからやい直しをということは基本はできません。
 話がそれましたが,特に公証人は第3者的に専門家が関わるわけですし,内容の確認と判断の機会があって署名と押印をする(本人確認ももちろんされます)ため,どこで何も分からなかったという言い訳は後では通りません。公正証書以外の場合であっても,内容が専門家が関与しておらずよくわからないという場合を除けば,基本は同様です。第3者の介在がないがために,真意かどうかを争える場合が出てくることもありえますが,そうはない点には注意が必要です。

 離婚までは落ち着くことができず後で落ち着くことができた,そこで再度確認してみてという場合に何とかなるかを考えることは重要です。ただ,それ以前に後で対応するのがハードルが高いことを知っておくことも重要です。

 

書面という場合には内容を精査した方がいいです

 上では,後で争うことにハードルが高いことを触れました。そうなると重要なのは,相手が準備をした培養である場合には,一度確認をすることが重要になっていきます。ケースによっては,離婚を急ぐためにやむを得ず不利な内容を受けざるを得ない場合もありえます。ただし,この場合でもどのように不利で後に影響を与えるかは事前に確認は重要です。

 そうではなく,単に相手から言われるがままに話が進んでいる場合には,弁護士など専門家にきちんと相談をすることで,状況や条件面で示されているものが何であるのかを確認しておくことは重要です。いかに,例えば養育費について家庭裁判所で用いられる標準算定方式よりも高額な養育費であっても,同意をすれば,後で減額の申立てをするのは基本はできません(事情変更と変更の相当性というハードルがあります)。

 重要なのは,書面作成は悪魔d目尾合意ですから,合意ができないと言えばそこに強制はできない性質のものである点です。話し合いという内容ながら,無理に話を進められそうと予測できるケースでは,一度立ち止まって見る場合もありえるでしょう。いずれにしても,更改などをしないためにも,弁護士に相談を考えるならば,取り決めの場合が重要という点を頭に入れておく必要があります。

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