令和6年に改正された内容はいつから施行され,注意点は何かあるのでしょうか?
改正法の施行時期はいつからでしょうか?
令和6年に「選択的な夫婦共同親権」になる場合や財産分与,養育費関係,親子交流(面会交流)などについての改正がなされました。すでに報道もされているようですが,令和8年4月1日から施行されるとのことです。離婚後に共同親権となる場合も出てくるため,離婚の際に必ず単独親権の場合となるだろう場合(改正法でも規定されています)はともかく,離婚を今の時点(令和7年12月)でどう考えるのかは重要なところです。
また,面会交流についてはお互いの協議が整わない場合でも,限られたケースでは子供にとっての親以外でも面会交流に関する家庭裁判所の手続きの申立てをできることとなりました。ただ,こちらはあくまでも改正法施行後になってからの話です。
養育費についても法定養育費の制度が設けられることになっています(令和7年12月時点確認できる金額では月2万円)が,こちらは養育費の取り決めがない場合でも支払いを求められる金額という話です。他のコラムでも触れていますが,あくまでも合意がない場合での最低限の話ですから,法定養育費以上の金額ということになると,これまで通り養育費の取り決めを協議で行うか家庭裁判所の手続きで決めていく必要があります。
法令の規定で注意事項(改正附則)があるもの以外は改正前に起きた事項であっても,改正後の内容によることになります。ただ,注意事項が定められている事項も多く,注意が必要となってきます。
経過規定で注意すべき点は?
養育費に関する事項は,令和8年3月までの離婚であってももちろん問題になりますが,法定養育費に関する事項は,令和8年3月までに離婚をして発生している養育費には適用になりません。したがって,現在離婚調停などをしているからといって,離婚等をするのが改正後になることもありえますが,これまで離婚をしたからといって,当然に法定養育費を請求されるわけではありません。もちろん,既に養育費の取り決めがある場合には,そちらによることになります。曖昧な口頭で合意をした場合(合意をしたかどうかすら明らかではない場合)には,法定養育費の請求ができないこともあって,取り決めを求められることもあるかもしれません。
取り決めについては特に法改正で影響自体は受けませんので(決まった金額などの回収をしやすくする改正はされています),その場合で話がつかないケースなどは標準算定表を参考にする場合もありうるでしょう。
共同親権になるような親権者変更も改正後は求めることができますが,改正法施行までに求めることは制度上出来ません。ただ,改正法施行が近くなってからの単独親権での離婚については,変更の必要性がどこまで必要になるのか等という点が問題になりえます。
離婚原因についての変更はそこまで大きな影響はないものと思われますが,離婚時に財産分与の取り決めをしていない場合,改正によって離婚後財産分与をすることができる期間は2年から5年に延びます。ただし,改正法施行前に離婚をした場合には2年のままです。改正法施行によって期間が延びるわけでもありません。仮に伸びることを前提に請求を受け,既に2年が経過しているケースでは,無理に応じる必要もないことは頭に入れておく必要が出てくるでしょう。

