男性のための離婚相談〜広島の弁護士 勁草法律事務所〜

よくある相談

別居している妻について公共料金などを負担していますが,生活費(婚姻費用)の負担を既にしていると考えていいのでしょうか?

公共料金などはどこまで考慮される?

 特に夫側が収入の大半を得ている場合(妻側が扶養の範囲で働いている場合を含む)には,夫名義の口座から各種公共料金が引き落とされる・保険料やその他のお金が引き落とされることはあるかと思われます。別居後にこうした引き落としが自動的に変更されることはなく,どちらかが引き落とし変更をする必要が出てきますが,必ずしも話し合いがうまく進まないうちに時間が経過することもありえます。

 そうした場合には,時間が経過するとともに,こうした引き落としは続いていきます。夫側が住む家の公共料金の負担であれば,夫側がすることは当然の話です。妻側が家を出た場合が典型でしょう。

 

 これに対して,夫側が家を出た場合には,以前いた家の公共料金などはそのまま負担を継続していることもありえます。二重生活状態になりますから,この部分の負担は重くなってきかねません。こうした場合に,このような公共料金などの負担を生活費(婚姻費用)の中で考慮できるかは大きな問題です。

 結論から言えば,妻側の生活費になる部分は妻側が本来負担すべきものですから,考慮はされます。問題はどこまでがそう言えるのかという点です。電気代や電話代・水道料金等の生活に不可欠なインフラ的なものは該当します。NHKの受信料等についても同様に考えられます。これに対して,妻名義の保険料は本来妻が負担をすべきものではありますが,ここは生活費そのものではありませんから,当然には考慮されません。当然夫名義で妻や子供を被保険者とする保険も夫が保険料を負担すべきですから,考慮はされません。

負担部分は既に支払ったものとして扱えるでしょうか?

 生活費(婚姻費用)は,妻側の生活費のうち,生活費を負担すべき義務(生活保持義務というある程度自分の生活を犠牲にしてでも生活維持に協力する義務と言えます)に基づくものです。そのため,現実の妻側の生活費を負担するものではなく(もちろん,ご自身がすべて負担することに同意して負担すること自体は可能です),あくまでも決められた(決める基準としていわゆる算定式・算定表があります)範囲で負担をすることになります。

 そうした性格上,その範囲内で既に負担した部分は差し引いて残額を負担するという形になります。言い換えれば,引き落としで既に負担した部分は既に支払ったものとして扱うことができます。

マンションの管理費や車の保険料などはどうなるのでしょうか?

 問題はどこまでがこうした既に負担したものといえるかです。財産形成の部分を原則と考える住宅ローンは負担と言いにくい(住居費相当部分は除きます)ものです。また,妻側が住むマンションの管理費やマンションの駐車場代は,妻側が車を使いそこに駐車しているというのであれば,生活に必要な負担ということができますから,控除されるべきものとなります。これに対して,マンションの火災保険や固定資産税・団体信用生命保険料は,控除されません。

 

 夫名義の車であっても妻側がその車をずっと使っている場合にはどうなるでしょうか?夫名義の車ということであれば,夫が負担すべきという風に考えられなくもありません。ただし,自賠責保険の部分は車を使う際には不可欠な保険である上に,任意保険についても車を使うことで保険金の支払事由が生じてくるもので,使うことについて保険料を支払うということができます。実際裁判例の中にも,こうした理由づけから現に車を使う側が自動車保険の保険料を負担すべきとして,既に支払われた部分を生活費の支払いが既になされたものと判断したものもあります。

 

 なんでもかんでも差し引きの対象にはなりませんが,特に妻側から生活費(婚姻費用)の支払い請求がなされ,支払いが苦しい場合には,こうした負担も考慮し適正な金額を考えていくのも一つの方法といえるでしょう。

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