よくある相談

面会交流での取り決めの意味・取り決め内容を守らないことのリスクとは?

面会交流に関する取り決めの内容とその意味とは?

 離婚時あるいは別居後の面会交流の取り決めは細かく内容を取り決める場合もあれば,大まかに決めておいて後はお互いの話し合いで決めるという場合もあります。取り決める場合も書面に各事項とお互いの了解内容を定めるという事もあります。連絡をLINE・メールなのか等の細かな点は書面化まではしない場合もあります。

 書面で項目化(条項)しておくことも,月1回程度面会交流を行い,その具体的内容や時間・場所は都度取り決めるというものから,毎月のどこで行うのか・何時から何時までか・受け渡しの場所をどこにするのかなどを明確化しておくものまで様々です。どの取り決め方がいいのかはご事情にもよりますが,細かく取り決めた場合には,子どもの成長に対応できない内容になってしまう点はリスクです。ただ,毎回の取り決めができない場合には実施を確保するという意味では意義があることもありえます。

 

 こうした取り決めを行うには,子どもを含めたお互いがストレスを感じずに行うためのルール化という意味があります。そこまでルールとして明確化しておくのかは,後で争いが起きないようにしておくという点があります。ルールとして何となくという場合には,その後のお互いの感情的な対立その他の事情から実施がされなくなるという可能性があります。もちろん,ルール化をしたとしても事後の事情変更から変更を求められる場合もありえますし,交流の実施をしてくれないという場合もあります。ルール違反というにはルールがはっきりしていないと違反と言いにくい面はあります。

 事情変更という話を触れましたが,必ずしも実施制限という意味だけではなく,子どもやお互いの状況変化に応じた充実化や内容変更もありうるという面があります。ルール設定時にその後ずっとこの内容でなければいけない(特に細かな内容を決める場合)わけでは必ずしもない点はあります。

取り決め内容への違反がもたらすリスクとは?

 面会交流での取り決めはルール決めの面がありますので,その違反はルールを決めた意味がないというところにつながります。ルールに違反したことは面会交流の制限の可能性につながると一般に言われているところですが,これはルールを取り決めその範囲で動くことで(協議で変更する場合は別),せっかくストレスなく実施しようとした点が無視されるためと思われます。無視されることで不満がたまり,子どもを含めて実施へのストレスが生じ,その状況(違反の内容や頻度など)によっては,取り決め通りの実施が子どもや同居親の反発を生む可能性があります。このことがルール違反のリスクとなります。

 

 これに対してルール決めのない時期,例えば,別居後確たる取り決めがない状況で調整を図ることなく子どもと交流を行おうとすることもまた面会交流への支障になる可能性があります。実際に子どもと会うこと自体は可能であるものの,子どもの生活している環境への影響・心理的な困惑・同居している親の反発などから交流の制限に動かれるきっかけとなりかねません。その後確実な実行のための取り決めをする場合に,取り決めをするための協議が進まない可能性があります。それでも構わないと考えるかどうかは判断になりますが,今の状況と今後の解決をどうするかを考えて対応する必要はあります。

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